ある日、ポストに入っていた「水道メーターを確認してください」というチラシ。漠然とした不安を抱えつつも、いつもより水道代が1万円も高くなっていることに気づき、愕然としました。これはもしや、漏水ではないか…?
築40年を超える我が家で漏水は初めての経験です。水道メーターを確認してみると、水を使っていないのに「パイロット」と呼ばれる小さな銀色の部品がくるくると回っています。やはり漏水している!
まずは自分でできる漏水調査
高額請求をする悪質な業者もいると聞くので、まずは自分でできる範囲で漏水箇所を特定しようと試みました。
- 屋内での確認:
- トイレの止水栓を閉めてメーターを確認。
- 洗面所などの蛇口付近で水の流れる音がしないか確認。
- 床下点検口からキッチン流しの水漏れを確認。
残念ながら、屋内では漏水箇所は見つかりませんでした。どうやら屋外のようです。
- 屋外での確認:
- 家の周りで地面が湿っている場所がないか目視で確認。
- 汚水桝の蓋を開け、漏水が流れ込んでいないか確認。
- 道路の側溝も確認。
どこにも漏水は見当たらず、自力での特定は諦めざるを得ませんでした。これはプロの力を借りるしかない、と判断しました。
優良な水道工事業者を探すポイント
業者選びは慎重に行う必要があります。私は以下の点に注意して探しました。
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役所の指定給水装置工事事業者リストの活用:
- 自治体のホームページで公開されている**「指定給水装置工事事業者リスト」**から業者を選ぶのが最も安心です。登録されている業者は、一定の技術基準を満たしているため、悪質な高額請求のリスクを減らせます。
- リストには40社もの業者が登録されており、どこを選べばいいか迷います。「対応可能箇所」の欄が「非公開」や空欄の業者は、情報が不透明なため選択肢から外しました。本来ここには「屋内給水装置」や「埋設部」など、対応できる工事範囲が具体的に記載されているはずです。
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会社の情報公開と施工事例の確認:
- 残った10社の中から、さらにインターネットで会社の紹介や施工事例を公開している業者を絞り込みました。実際にどのような工事を行っているのか、写真付きで紹介されていると信頼性が高まります。
- 最終的に、近所の業者に電話で問い合わせてみました。
漏水箇所の特定と修理
翌日、依頼した業者がすぐに来てくれました。屋内の給水箇所は全て聴診器のような器具で丁寧に調べてもらい、漏水なしと判定。やはり屋外の配管が怪しいとのことでした。
屋外から配管を引き込んでいる箇所を調べるとのことでしたが、我が家の配管は全てコンクリートで固められています。そのため、一か所あたり調査に1万5千円、修繕に2万5千円かかるとの説明を受けました。一旦日を改めて調査を依頼し、それまでに配管周りの植木鉢などを片付けておきました。
調査当日、まず洗面所の引き込み部分のコンクリートを壊して穴を掘り、配管の一部を切断してキャップを取り付けて確認。すると、ここより上流側で漏水していることが判明しました。さらに上流側を何か所か掘り進めていくと、最終的に止水栓からすぐの玄関ポーチ下で漏水していることが特定されました。
修理方法の提案と予期せぬ出費
業者からは、玄関ポーチを壊して修理すると高額になるため、新しくポーチの上に露出配管するという提案がありました。庭の立水栓にも分岐してつなげると、総額20万円ほどかかるとのこと。
実は、この漏水トラブルが発生する1か月前、水道メーターの有効期間(8年)が満了したため、メーターが交換されていました。インターネットで調べると、「メーター取り付け時にナットを回す際、元の配管側をひねってしまい、接続部から漏水する可能性がある」という記事も見つけていました。
今回の漏水箇所はメーターからすぐの玄関ポーチ下にあり、直接確認が難しい場所です。また、止水栓の箇所には漏水がないため、メーター交換と漏水の因果関係を証明することができませんでした。
漏水対応に費やした労力と、予期せぬ20万円という出費は納得しがたいものがありますが、現状では泣き寝入りするしかないのかな、という思いです。毎日メーターを計測し、メーター交換の翌日から使用量が増えている、というようなデータがあれば、もしかしたら状況は変わっていたかもしれません。
漏水修理後の対応
漏水工事完了後には、水道営業所に連絡が必要です。漏水分については、水道料金が減額される可能性があるとのこと。修理費用の方がはるかにかかってしまいましたが、少しでも負担が軽減されることを願っています。
もしあなたも同様の水道トラブルに遭遇したら、まずは今回ご紹介した自分でできる調査と、信頼できる指定給水装置工事事業者のリスト活用を試してみてください。